■秋の夜空は、まるでひとつの物語絵巻であるかのように、ひとつの神話に登場する星座でいっぱいです。
■まずは、最初に、北の空に輝く、カシオペヤ座から、物語は始まります。
■古代エチオペア王国のケフェウス王とカシオペヤ王妃の間には、たいそう美しい、アンドロメダ姫という王女がいました。カシオペヤ王妃は、娘の美しさばかりか、自分の美しさもじまんしていて、ある日、美しさをじまんしている海の妖精たちに、『海の妖精たちも、私達の美しさにはかなわない』とうっかり言ってしまったのです。
それを知った海の神、ポセイドンはひどく怒って、エチオピアの海に、大きなおばけくじらを送り込んで、嫌がらせをはじめました。おそろしいかぎづめや牙をもち、海水を吸ったり吐いたりするだけで、津波を起こす大くじらです。エチオピアの人々は、津波で家を流されたり、子どもをさらわれたり、わるさばかりするおばけくじらに困り果て、ケフェウス王ににうったえました。人々のうったえを聞いたケフェウス王は、神にうかがいをたてると、神からは、『カシオペヤ王妃のじまんを報いるためには、アンドロメダ姫をおばけくじらのいけにえにささげるしかない』というお告げがきました。
ケフェウス王とカシオペヤ王妃は悲しみにくれながらも、お告げで言われたとおりに、アンドロメダ姫を海岸の岩にくくりつけ、いけにえに差し出すことにしました。
そして、おばけくじらがアンドロメダ姫に襲いかかろうとしたとき、ペガサスに乗った勇士ペルセウスが空から駆け下りてきたのです。ペルセウス王子は、メドゥーサという、その顔を見たものは恐ろしさのあまりに岩に変わってしまうという怪物を退治してきた帰りで、アンドロメダ姫を見つけて駆けつけてきたのでした。
ペルセウス王子が、退治してきたばかりの怪物メドゥーサの首をお化けくじらにつきつけると、お化けくじらは、石になって、海の底に沈んでいきました。
ペルセウス王子によって助けられたアンドロメダ姫は、ケフェウス王とカシオペヤ王妃に大喜びで迎えられました。ペルセウス王子からのアンドロメダ姫への結婚の申し込みを、ケフェウス王とカシオペヤ王妃はこころよく受け入れ、2人はめでたく結ばれたのです。 |